今回は、和文の癖のため、英訳が不自然になるケースです。ライティングでもスピーキングでも使えますので、ご健闘を祈ります。

以下の和文を英文にした場合、適切なものを選んでください。
お疲れ様でした。正解は以下です。GO BACK をクリックすると、元の問題を見ることが出来ます。
1. a. If we can request a substantive examination, please pay the examination fee at your end as we will immediately reimburse you. | 日本語は名詞化の傾向があり、制度でないものまで 制度といった、名詞をつけてしまうため、あれば、といった叙述になり、周辺が名詞化してしまい、英語としては不自然になります。加えて、 repay は借りたお金を返す、返済、であって、立て替えてもらったものを返すのは、 reimburse を使います。
2. b. Having confidence is important in business and in daily life. | 大切なことである、というふうに、こと、という名詞が補われるのが日本語の名詞化の傾向です。a thing を抜いて書くのが英語の通常です。また、~だけでなく、~も、という2者が登場すると、日本人学習者の方々は、必ず not only but also を使う傾向がありますが、これは、単に語数が増えるだけで、実際は a and b でいいのです。 as well as は and の冗長な言い方です。おすすめしません。
3. c. Even if I don’t need to work for a living, I want to keep working to contribute to society. | 目的を表す to 不定詞 と for 動名詞は入れ替え可能ではなく、keep working の場合は、 to 不定詞です。 for 動名詞が使われるのは、ほとんど、名詞が先行する場合、形容詞が先行する場合のうちでも限られた場合です。
4. b. Linear precipitation has continued for several days. | 線状降水といった抽象名詞に、「帯」をつけるのは日本だけで、日本発の英語情報源には zone は登場しますが、英語圏では、 zone は使いません。これも、和文の名詞化傾向によるものです。帯をつけてしまうため、起こる、発生する、できる、といった叙述となり、occur, happen などの動詞を使うことになります。これも、英語では線状降水が続いている、で済むことなのです。
和文英訳の際は、和文の名詞化を除いて、読み替えることも必要です。
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